知られざるアスベストの恐怖。隣近所の解体・改修工事は安全ですか?身近に潜むアスベスト飛散の危険性チェックと通報ガイド

工事現場近隣住民

解体工事の際にアスベストを含む粉じんが飛散。調査や対策が不十分な場合、肺がんや中皮腫など健康被害のリスクがあります。

不動産購入者

購入後に土地地下、建物にアスベストが発覚。除去費用や改修工事により、数十万~数百万円の追加負担が発生することがあります。

工事作業員

解体・リフォーム・設備工事従事者がアスベスト含有建材を知らずに切断・撤去。長期間経過後に肺がんや中皮腫などを発症するリスクがあります。

産廃不法投棄

不適切に処理されたアスベスト廃材が不法投棄された場合、土壌汚染や飛散による健康被害、土地利用制限につながる可能性があります。土地所有者・地域住民に被害が出ます。

高額請求・不正業者

解体業者、リフォームなどの工事業者が無検査や身内検査で「アスベストが見つかった」と不要な工事や相場を大幅に超える費用を請求されるケースがあります。

「これって違反?」工事現場の看板チェック

よくある質問

ご相談前によくいただくご質問をまとめました。
はじめての方や、まだ相談するか迷っている方も、どうぞご参考ください。

Q
A:まず現場の掲示板を確認しましょう。アスベストの有無(調査結果)、調査者名、工事業者名、連絡先、飛散防止対策の記載があるかをチェックします。掲示板自体が見当たらない場合、それ自体が不備の可能性があります。
確認できたら、掲示板の内容をスマートフォンで撮影しておきます。工事の様子(養生の有無、粉じんの飛散状況など)も、無理のない範囲で写真に残しておくと、後で相談する際の重要な証拠になります。
掲示に不備がある、養生が不十分に見えるといった場合は、工事現場の所在地を管轄する都道府県・政令市の環境部局(大気汚染防止法の窓口)に相談してください。目に見える粉じんが自宅側に流れてきている、異臭がするなど、明らかに異常を感じる場合は、まず窓を閉め、洗濯物を室内に入れるなどして自衛したうえで、落ち着いて窓口に連絡しましょう。
気になる状況があれば、近隣住民とも情報を共有しておくと、行政への相談時に状況の裏付けになりますし、一人で抱え込まずに済みます。
なお、掲示板の内容に不備がなく、養生や散水などの対策が取られているように見える場合は、多くのケースで法令に沿った対応が行われています。過度に心配せず、気になる点があれば「まず掲示板を確認する」ことを習慣にしておくと安心です。
Q
A:新しい建物だから大丈夫、とは言い切れません。判断の基準になるのは「築年数の印象」ではなく「着工日」です。2006年9月1日より前に着工された建物であれば、アスベストが使われている可能性は否定できません。見た目が新しく感じられても、増改築や過去のリフォームで古い部材がそのまま残っているケースもあります。

また、2006年9月以降に着工された建物でも、着工日を書面で確認できない場合は、念のため調査の対象になります。「新しい気がする」という印象だけで判断せず、可能であれば設計図書や建築確認通知書などで実際の着工日を確認することをおすすめします。
Q
A:はい。原則として必要です。

アスベストの事前調査は、建物の解体工事だけでなく、リフォームや修繕、設備工事などの改修工事も対象となります。工事の金額や規模にかかわらず、建材を取り外したり、切断・穴あけなどによって損傷させたりする場合は、原則として着工前に事前調査を行う必要があります。

これは施工業者に依頼する工事だけでなく、所有者自身が行うDIYやセルフリノベーションでも同様です。ただし、すべての軽作業が一律に調査対象になるわけではありません。

例えば、釘を打つ、または刺さっている釘を抜く作業のように、建材に極めて軽微な損傷しか与えず、アスベストが飛散する可能性がほとんどない作業は、事前調査の対象外とされています。

一方、ビスを回転させながら打ち込む作業や、ドリルなどの電動工具を使って下穴を開ける作業では、建材が削られて粉じんが発生することがあります。特に、アスベストが使用されている可能性のある壁や天井などに穴を開ける場合は、軽微な作業には該当せず、事前調査が必要です。

また、木材や金属、ガラスなど、アスベストを含まないことが明らかな材料だけを扱い、周囲の建材を傷つけるおそれがない作業については、事前調査の対象外となる場合があります。

建物が2006年9月1日以降に着工されたことを設計図書などで確認できる場合も、現地での目視調査や分析調査を省略できることがあります。ただし、「新しい建物だから調査自体が不要」という意味ではなく、書面で着工日を確認し、その結果を記録する事前調査は必要です。

つまり、次のように考えると分かりやすいでしょう。

釘を打つ・抜く程度の極めて軽微な作業は対象外となる場合がありますが、ビス止めや穴あけなど、建材を削って粉じんが生じる作業は事前調査の対象になり得ます。

特に2006年9月1日より前に着工された建物で、壁や天井の内部に使われている建材が分からない場合は、自己判断で穴を開けず、施工業者や有資格の建築物石綿含有建材調査者に確認することが重要です。
よくある質問一覧はこちら
PAGETOP