よくある質問 / 知られざるアスベストの恐怖。隣近所の解体・改修工事は安全ですか?身近に潜むアスベスト飛散の危険性チェックと通報ガイド

よくある質問
  • HOME »
  • よくある質問

よくある質問

ご相談前によくいただくご質問をまとめました。
はじめての方や、まだ相談するか迷っている方も、どうぞご参考ください。

Q
A:まず現場の掲示板を確認しましょう。アスベストの有無(調査結果)、調査者名、工事業者名、連絡先、飛散防止対策の記載があるかをチェックします。
掲示板自体が見当たらない場合、それ自体が不備の可能性があります。
確認できたら、掲示板の内容をスマートフォンで撮影しておきます。工事の様子(養生の有無、粉じんの飛散状況など)も、無理のない範囲で写真に残しておくと、後で相談する際の重要な証拠になります。

掲示に不備がある、養生が不十分に見えるといった場合は、工事現場の所在地を管轄する都道府県・政令市の環境部局(大気汚染防止法の窓口)に相談してください。目に見える粉じんが自宅側に流れてきている、異臭がするなど、明らかに異常を感じる場合は、まず窓を閉め、洗濯物を室内に入れるなどして自衛したうえで、落ち着いて窓口に連絡しましょう。
気になる状況があれば、近隣住民とも情報を共有しておくと、行政への相談時に状況の裏付けになりますし、一人で抱え込まずに済みます。

なお、掲示板の内容に不備がなく、養生や散水などの対策が取られているように見える場合は、多くのケースで法令に沿った対応が行われています。過度に心配せず、気になる点があれば「まず掲示板を確認する」ことを習慣にしておくと安心です。
Q
A:新しい建物だから大丈夫、とは言い切れません。判断の基準になるのは「築年数の印象」ではなく「着工日」です。
2006年9月1日より前に着工された建物であれば、アスベストが使われている可能性は否定できません。見た目が新しく感じられても、増改築や過去のリフォームで古い部材がそのまま残っているケースもあります。

また、2006年9月以降に着工された建物でも、着工日を書面で確認できない場合は、念のため調査の対象になります。「新しい気がする」という印象だけで判断せず、可能であれば設計図書や建築確認通知書などで実際の着工日を確認することをおすすめします。
Q
A:はい。原則として必要です。

アスベストの事前調査は、建物の解体工事だけでなく、リフォームや修繕、設備工事などの改修工事も対象となります。工事の金額や規模にかかわらず、建材を取り外したり、切断・穴あけなどによって損傷させたりする場合は、原則として着工前に事前調査を行う必要があります。

これは施工業者に依頼する工事だけでなく、所有者自身が行うDIYやセルフリノベーションでも同様です。ただし、すべての軽作業が一律に調査対象になるわけではありません。

例えば、釘を打つ、または刺さっている釘を抜く作業のように、建材に極めて軽微な損傷しか与えず、アスベストが飛散する可能性がほとんどない作業は、事前調査の対象外とされています。

一方、ビスを回転させながら打ち込む作業や、ドリルなどの電動工具を使って下穴を開ける作業では、建材が削られて粉じんが発生することがあります。特に、アスベストが使用されている可能性のある壁や天井などに穴を開ける場合は、軽微な作業には該当せず、事前調査が必要です。

また、木材や金属、ガラスなど、アスベストを含まないことが明らかな材料だけを扱い、周囲の建材を傷つけるおそれがない作業については、事前調査の対象外となる場合があります。

建物が2006年9月1日以降に着工されたことを設計図書などで確認できる場合も、現地での目視調査や分析調査を省略できることがあります。ただし、「新しい建物だから調査自体が不要」という意味ではなく、書面で着工日を確認し、その結果を記録する事前調査は必要です。

つまり、次のように考えると分かりやすいでしょう。

釘を打つ・抜く程度の極めて軽微な作業は対象外となる場合がありますが、ビス止めや穴あけなど、建材を削って粉じんが生じる作業は事前調査の対象になり得ます。

特に2006年9月1日より前に着工された建物で、壁や天井の内部に使われている建材が分からない場合は、自己判断で穴を開けず、施工業者や有資格の建築物石綿含有建材調査者に確認することが重要です。
Q
A:原則として、工事を発注する側(施主・発注者)が負担します。事前調査は「解体・改修工事に伴う準備行為」という位置づけのため、その費用は工事全体の費用の一部として、工事を依頼する発注者が支払う形になります。

不動産の場合、少し注意が必要な点があります。

  • 賃貸物件のリフォーム・解体:所有者(貸主)が負担するのが一般的です。
  • 中古物件の購入前調査:法律上、売主に調査の実施義務はないため、購入希望者が任意で調査を依頼する場合は、原則として購入希望者側の負担になります。売主の希望で調査を行う場合は、売主が負担するケースもあります。
  • マンションなどの共用部分:管理組合が費用を負担し、修繕積立金などから支出されることが一般的です。
費用の目安は、書面調査+目視調査で3万円〜10万円程度、分析調査は1検体あたり2万円〜5万円程度です(当サイトの「検査の流れ・費用」ページも参考にしてください)。誰が払うかで揉めないよう、工事を依頼する前に、見積もりの段階でこの費用が含まれているかを確認しておくと安心です。
Q
A:「検査済み」という言葉だけでは判断できません。何をもって「検査済み」としているのか、中身を確認する必要があります。

書面調査だけで「検査済み」としていないか:書面調査は事前調査の第一段階にすぎません。着工日が2006年9月以降と確認できた場合を除き、目視調査・分析調査まで行って初めて十分な調査といえます。
有資格者が実施しているか:2023年10月以降、事前調査は有資格者(建築物石綿含有建材調査者など)でなければ実施できません。無資格者による調査は、たとえ「検査済み」と言われても法令上は無効です。
調査結果報告書を書面で見せてもらえるか:口頭で「検査済みです」と言われるだけでなく、実際の報告書(調査年月日、対象建材、判定結果などが記載されたもの)を提示してもらいましょう。 「みなし判定」ではないか:分析調査を省略し、アスベストが含有しているとみなして対応する「みなし判定」も法令上認められた方法の一つです。これ自体は問題ありませんが、「検査済み=アスベストなしと確認された」という意味とは限らない点に注意が必要です。

一番確実なのは、「検査済みです」で終わらせず、「報告書を見せてください」と一言添えることです。書面が出てこない、あるいは内容が曖昧な場合は、それ自体が調査不十分のサインかもしれません。
Q
A:窓口によって扱いが異なります。
労働基準監督署(総合労働相談コーナー):匿名での相談を明確に受け付けています。
大気汚染防止法違反(都道府県・政令市の環境部局):匿名での通報も可能なことが多いですが、自治体によって運用が異なります。氏名を伏せたまま相談できるか、電話をかける際に確認するのが確実です。
産廃不法投棄(産廃110番など):匿名での通報を受け付けている窓口が多いですが、内容を確認するために連絡先を尋ねられることがあります。任意で構わないとされているケースが一般的です。

いずれの窓口でも、「匿名で」と最初に伝えれば、それに応じた対応をしてもらえることがほとんどです。ただし、匿名の場合、追加の状況確認ができず、対応が限定的になることもあります。可能であれば連絡先を伝えたうえで「氏名は先方(工事業者など)には伝えないでほしい」と伝える方が、行政側も動きやすくなる場合があります。

なお、通報後の対応や情報の扱いは自治体や案件の内容によって変わるため、確実な取り扱いを知りたい場合は、通報時に窓口へ直接確認することをおすすめします。
Q
A:賃貸物件の場合、建物の維持管理や調査の実施義務は基本的に貸主(オーナー)側にあります。
不安な場合は、管理会社や大家さんに「この建物にアスベストの調査記録はあるか」を確認してみましょう。ただし、通常の生活で天井や壁が損傷していない限り、居住しているだけでばく露するリスクは低いとされています。
壁や天井に亀裂・剥がれがある場合は、自己判断で触らず、まず管理会社に報告してください。
Q
A:建築確認済証や検査済証、登記簿謄本(登記事項証明書)に着工年月日や新築年月日が記載されています。
手元に書類がない場合は、法務局で登記事項証明書を取得するか、建物を管理する市区町村の建築指導課で建築計画概要書の閲覧を申請すると確認できることがあります。
Q
A:石綿則・大気汚染防止法違反として、行政指導や是正命令の対象になり、悪質な場合は書類送検・罰則(3ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金など)が科される可能性があります。工事が中断され、追加の調査・費用が発生することも多いです。
着工に気づいた時点で工事を止め、速やかに有資格者による事前調査を実施してください。
Q
A:共用部分(廊下、エントランス、機械室、駐車場など)の調査・管理は、原則として管理組合の責任で行います。
大規模修繕や設備更新の際に事前調査が必要になるため、修繕計画の早い段階で管理組合に確認してみるとよいでしょう。専有部分(自分の住戸内)は所有者・居住者側の対応になります。
Q
A:中皮腫や肺がんなどのアスベスト関連疾患は、発症までに20〜50年ほどの潜伏期間があるとされており、短期間・低濃度のばく露で急激に症状が出るものではありません。
過度に心配する必要はありませんが、長引く咳や胸の痛みなど気になる症状が続く場合は、医療機関を受診し、過去にアスベストにばく露した可能性があることを伝えてください。
Q
A:「産業廃棄物収集運搬業」「特別管理産業廃棄物処理業」の許可を持っているか、有資格者(建築物石綿含有建材調査者、石綿作業主任者など)が在籍しているか、マニフェスト(産業廃棄物管理票)を発行できるかを確認しましょう。
極端に安い見積もりを提示する業者は、不法投棄などのリスクがあるため注意が必要です。複数社から見積もりを取ることもおすすめします。
Q
A:使える場合もありますが、注意が必要です。過去の調査結果は参考資料として活用できますが、法律上は工事のたびに元請業者・自主施工者の責任において調査を行うことが求められます。
特に増改築の履歴がある場合や、調査から年数が経っている場合は、改めて確認することをおすすめします。
Q
A:「みなし判定」(分析調査を省略し、アスベストが含有しているとみなして対応する方法)自体は法令上認められた正当な手法です。
断る必要はありませんが、判定に至った理由の説明を求め、それに応じた飛散防止措置や除去費用の見積もりが提示されているかを確認しましょう。理由の説明がなく、費用だけが高額な場合は注意が必要です。
Q
A:アスベスト検査の業者を選ぶポイントは?

まず確認すべきは、有資格者が在籍しているかどうかです。2023年10月以降、事前調査は「建築物石綿含有建材調査者」(一戸建て等・一般・特定の3区分)または「工作物石綿事前調査者」の資格を持つ者でなければ実施できません。
修了証明書の提示を求め、調査する建物の種類(一戸建てか、共用部分を含むかなど)に対して、資格の範囲が適合しているかを確認しましょう。

一戸建て等の資格しか持たない調査者が、共用部分まで調査することはできません。「有資格者かどうか」を最初のふるいにかけ、そのうえで報告書の中身と見積もりの透明性を見る、という順序で選ぶと失敗しにくいです。
PAGETOP